低迷しづけとる経済成長率にせぇ、デジタル化にせぇ、個人所得にせぇ、研究力にせぇ、なんにしろかんにせぇ、もはや日本は全体として自力で変化することなどでけへんのやろう。
わしを含め国民は政治家や役人が悪いと非難しつづけとるのやけど、彼らが現在の制度、たとえば社会的人材流動性を高めるための解雇規制を緩めるといいだしたとたん、それに対して更におっきな批判を浴びせるやろう。原発然り。要は国民が変化を求めておらんのや。
この国には変化しつづけとる人や組織がおることにはおるが、比率としては５％いかんはず。太平洋戦争に匹敵するイベントが起こらな日本は集団自殺の様相を呈しよるさかいに。
幸か不幸か、そないなイベントは確実に2035年±5年にやってくる。早ければ8年後、遅ければ18年後。南海トラフ地震の直接被害は220兆円と予想されとるが、発生後20年間の被害総額はインフラ復興が長期間に渡るため生産力が長期間低下し、被害総額は1410兆円になると予想されとる（土木学会推計https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31479100X00C18A6MM0000/）
日本はすでに国の借金で1000兆円。地方の借金で200兆円。毎年40兆円の新規国債を発行しとるので、2030年時点での公的借金は1600兆円。それに1400兆円が加わると、さすがに国は持たへん。現代貨幣理論（Modern Monetary Theory、略称：MMT）などクソくらえや。MMT理論は高インフレ下では成立せぇへん。
そんときまでに日本が目覚めんと、日本経済は壊滅に瀕し、円も株式も間違いなく超大暴落、ハイパーインフレが起こるで。ジンバブエドルなみの100兆円札が発行されるかもしれへん。
だが、日本は目覚めんやろ。あと8年などすぐやな。年功序列、終身雇用、貯蓄志向、安全・安心、さらに細々とした日本だけに存在する価値観など変わるべくもない。日本人の価値観は社会や経済の奥深くまで、ほんで広く浸透してもうとるのや。それは政治家が主導したさかいやなく国民が望んどることなのや。
日本人は数千年にわたり地震、噴火、台風、水害、大火事、親父など、天変地異に馴染んできた稀有な民族や。グレートリセットは大災害が起こったら自動的に発生する。それまでの間、どんなに努力して変化しても、天変地異でその変化分も破壊されるのやさかい、結局コストが高くつくと遺伝子に刻み込まれとるのかもしれへん。そ考えると、過去と未来を生きるのやのうて、ラテン的に今日と明日だけを生きのびるっちゅうお気楽な生き方でいいのかもしれん。
日本をバカにしとるっちゅうことやあれへん。わしは達観してきたのや。数千年単位で考えればいいだけや。1950年代から2020年代までの70年間はそこそこ幸せな歴史年代やったと将来の日本史の教科書には書かれるやろう。わしに書かせろや。
