かつて平成という時代があり羽生善治という傑出した存在が30年にわたり99期もの将棋タイトルを保持したことがある、と語られることは間違いない 第31期竜王戦七番勝負第7局第2日

本日は通常勤務の日であり、終局は18時48分、帰宅途中の京成電鉄の車両の中であった。歴史の分岐点に立ち会えたのだからAbemaTVには感謝するしかない。

広瀬はレーティング1位の力を存分に発揮し、相手も衰えたとはいえ、どちらが勝っても竜王に相応しいという激しい将棋を勝ちきった。中盤ではあらゆるソフトを使っても最善手が分かれるという難解な局面で優劣が揺れ動く激闘を演じ、嘔吐をもよおすほどわけわからん終盤を経て終局した。羽生は終局直前では盤面以外のことを考えていたに違いない。

今シリーズでも時折ソフトを超える手を繰り出したのは羽生、その羽生という化け物を大舞台で倒した広瀬も現時点では人類最強と言っていい。一般人も知る将棋界の覇者は残念なことに羽生しかいない。他に辛うじて知られているのは藤井聡太やキワモノでひふみんくらいのものだろう。羽生がただの九段になった今、久保が王将戦で渡辺明棋王に敗れれば、いよいよ世代交代だ。

平成元年に初タイトルを獲り平成30年に無冠に、山口県で七冠王になって同じ山口県で無冠に。なかなか数奇な運命である。そして早速こんな写真特集が出来ていた。
羽生善治さん「無冠」 平成30年の軌跡 ⇒ http://this.kiji.is/448786420968260705

A級順位戦では無敗の豊島に星一つ差で広瀬と羽生が追っている。まだまだ平成の次の時代になっても盛り上げていってほしい。

ちなみに羽生のタイトル数の推移はこうなっている。異常としか言いようがない。
1989 0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-0-1
1990 1-1-1-1-1-1-1-1-1-1-1-0
1991 0-0-1-1-1-1-1-1-1-1-1-1
1992 1-1-1-1-1-1-1-1-2-2-2-2
1993 3-3-3-3-3-3-4-5-5-5-5-4
1994 4-4-4-5-5-5-5-5-5-5-5-6
1995 6-6-6-6-6-6-6-6-6-6-6-6
1996 6-7-7-7-7-7-6-6-6-6-5-5
1997 5-5-5-5-5-4-4-4-4-4-4-4
1998 4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4
1999 4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4
2000 4-4-4-4-4-4-5-5-5-5-5-5
2001 5-5-5-5-5-5-5-4-4-4-5-5
2002 5-5-4-4-4-4-4-3-3-3-3-3
2003 3-4-3-4-4-4-4-4-4-4-3-3
2004 3-3-2-2-2-1-1-1-2-2-2-2
2005 2-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4
2006 4-4-3-3-3-3-3-3-3-3-3-3
2007 3-3-3-3-3-3-3-3-2-2-2-2
2008 2-2-2-2-2-3-4-4-4-4-4-4
2009 4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4
2010 4-4-3-3-3-3-3-3-3-3-3-3
2011 3-3-3-3-3-2-2-2-2-2-2-2
2012 2-2-2-2-2-2-2-2-2-3-3-3
2013 3-3-3-3-3-3-3-3-3-3-3-3
2014 3-3-3-3-4-4-4-4-4-4-4-4
2015 4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4-4
2016 4-4-4-4-3-3-3-3-3-3-3-3
2017 3-3-3-3-3-3-3-2-2-1-1-2
2018 2-2-2-2-2-2-1-1-1-1-1-0

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