久しぶりの将棋ランキング1位になった日に豊島将之2冠がA級順位戦を制し名人挑戦者に

現在のA級順位戦で最も勝てる棋士が挑戦者になった、ということでこの結論は当然である。

名人位は防衛するよりも挑戦者になるほうがある意味難しいのではないかと思う。B1級は鬼の棲家と言われるが、所詮はA級の下のクラスなのであり、正確にはA級にひけをとらない実力者たちの在籍するクラス程度で、真の強者達はA級に集うのである。

ということで、名人挑戦者の歴史を振り返りたくなったが、しばらく土日は時間がとれないので、今期のA級順位最終戦のトピックを簡単に。

第77期順位戦A級最終局(一斉対局)結果(終局が早かった順)

糸谷八段vs深浦九段 91手で糸谷八段の勝利
早々と終局。情け容赦のない糸谷元竜王の早指しで地球代表深浦九段がB1級へ陥落。地球最後の日は近い。次に深浦がA級に上がればたしか5度目で加藤一二三元名人(ひふみんでないと一般人には通じない)に並ぶ。
広瀬竜王vs羽生九段 104手で羽生九段の勝利
同じ後手をもって何故この将棋を竜王戦最終局に指せなかったのか。全世界の羽生善治ファンを歯軋りさせた1局。今の広瀬には竜王戦の時のような鬼が恐れるほどの強さはない。
阿久津八段vs佐藤九段 103手で阿久津八段の勝利
天狗倶楽部に属さない現代の痛快男子阿久津八段がついに初勝利。通算2年18局目につかんだ勝利に世界中の阿久津主税ファンは歓喜の涙。A級での通算成績は1勝17敗。来期はもちろんB1級へ陥落。しかし、そんなことはどうでもいいくらいの快挙である。ご参考⇒伝説どころか神話創世記レベルのA級最長不倒連敗記録、阿久津主税神の進撃はまだまだ続くか
三浦九段vs稲葉八段 115手で三浦九段の勝利
深浦九段が早々と敗れて三浦九段の残留は確定していたのだが、何も知らされず不利な将棋を懸命にか細い攻めをつないでつないで、ついに自力で残留を確定させたことに涙した。三浦九段のA級残留力はかなりのものがある。一度陥落したことはあるが、来期で通算A級在位期数は実に18である。
ついでに言うと、今や地球代表と称される深浦康市九段は好成績をあげながら順位の差に泣くことが多い。実はその時、順位の差で深浦を上回っているのは三浦九段であることが多いのだ。まさに今期もそうだった。みうみうなどと妙なあだ名より(挙動不審気味ではあるが)太陽系代表でよいくらいだ。
第53期C級2組 – 三浦(6位、9勝1敗、昇級)、深浦(9位、9勝1敗、昇級ならず・次点)
第58期B級2組 – 三浦(20位、9勝1敗、昇級)、深浦(21位、9勝1敗、昇級ならず・次点)
第63期A級 – 三浦(5位、4勝5敗、残留)、深浦(9位、4勝5敗、降級)
第65期A級 – 三浦(8位、4勝5敗、残留)、深浦(9位、4勝5敗、降級)
第67期A級 – 三浦(2位、3勝6敗、残留)、深浦(10位、3勝6敗、降級)
WikiPediaより)
豊島二冠vs久保九段 133手で豊島二冠の勝利 
磐石の勝利で名人位挑戦。細かいことはニュースサイトへどうぞ。

総じて今年は昨年のような6者プレーオフなどにならず順当な結果に終わった。来期は渡辺明が復帰しさらにハイレベルなA級順位戦に期待する。藤井聡太よ。さっさとあがってこい!

そうそう、ひさしぶりに将棋ランキングで当ブログが1位になりました。今の順位はどうでしょうか?

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