日本プロ野球で最も多くの言葉を残し、多くの野球人・一般人に影響を与えた不世出の傑物、野村克也氏逝去でいよいよONへの外堀が埋まってきた

ノムさんの現役引退は1980年オフ、私が高校3年生の年である。当然のこと、もう選手としては峠を越えていて、王と通算本塁打記録を争い、かつ、あっという間に追い抜かれたバリバリの時代ははっきり記憶にない。1975年にも28本塁打放っていた頃以降しか実質知らないから、印象はそれほど強いものではない。

ノムさんの最大の功績は選手としてよりも、その後の解説者、指導者(監督)、著作者におけるそれだろう。そもそもコーチ経験はなく現役引退後は解説者時代を除いて監督しかやってこなかったんじゃないかな。野球人として最も多くの「言葉」を残した一人であることは間違いないと思う。本人が本当に鉛筆をなめて書いていたかは不明だが、この著作の多さはどうなのよ⇒こちら

技術的な解説もさることながら、長い日本プロ野球全体を通しての大選手達の解説が誰よりも真実に迫っていて面白かった。「野村克也 野球論集成」「私のプロ野球80年史」「プロ野球:最強のエースは誰か?」「私が見た最高の選手、最低の選手」あたりはノムさんでなければ書けない名著だと思う。

昭和10年生まれ、私の両親と完全に同年代である。合掌。

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