第41回将棋日本シリーズ 準決勝 豊島竜王vs渡辺名人、苦しいどころか負け覚悟の形勢からの大逆転はもはや豊島流

竜王vs名人、あわせて五冠の対決は、このような早指しでも大盛り上がりだ。解説が郷田九段というのもよし。

結果はもうこれを読んでいる各方は先刻承知であるはずだが、豊島将之竜王の逆転勝ち。渡辺明が中盤で大きく押しており、気の早い一部の視聴者は渡辺勝ちと確信していたようだが、決めにきた70手目△2二角がやや調子に乗りすぎの指しすぎ。ここから豊島竜王側に形勢は傾きはじめた。以後は逆転までに至らず。

悠然と▲4三金で先手は詰まないから勝ちですってすげー指し手だ。まるで藤井聡太二冠みたいだ。名人戦後11勝1敗、名人失冠&叡王奪取を確実に糧にしたような棋風を身につけ、豊島竜王は4強内でも頭ひとつ抜け出したように思える。絶好調のまま竜王戦第二局へ。そして本棋戦の決勝の相手は永瀬王座である。

それにしても終局後の渡辺名人はやや抜け殻だった。

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