2敗同士の戦い、優勢だった将棋を落として豊島将之の来期の名人位挑戦は消えてしまった。今年度の勝敗は20勝23敗(0.4651)。6割台以上は通常運行だったのに本当にどうしたことか。
戦型は一手損角換わり。棋譜はこちら。竜王・叡王とタイトルを奪われての気落ちはわからぬでもないが71手目からの▲3二銀▽同角▲3一金にはずっこけてしまった。悲しいなんてもんじゃない。涙も出ない。どうしてしまったのか。
これで次節7回戦で斎藤慎太郎八段の連続挑戦が決まる可能性が高まった。今の羽生では斎藤慎太郎には勝てないだろう。仮に斎藤慎太郎名人が誕生しても、次の名人位はほぼ決定している。後年振り返った場合、実につまらない時代の幕開けだった2021年が明白になるだろう。