しめ縄の基本

しめ縄の意味を子供向けに分かりやすく説明するには?


しめ縄の意味を子供に分かりやすく説明するには、説明する側である親や大人がしっかりとその意味を理解していることが必要です。

しめ縄は神社の鳥居や本殿、御神木などに飾られているのを見たことがあると思います。

これまで、「どうしてしめ縄を飾っているのだろう?」「しめ縄を飾る理由を知りたい」と不思議に思っても、何となくそのままにしていた方も多いのではないでしょうか。

しめ縄には、俗世(私達が暮らす世界)と神域を隔てる結界の役割があります。

しめ縄はその先が神域であることを示すもので、神様のいる場所に不浄なものが入り込まないように守っているのですね。

正月飾りの一つとして飾るしめ縄も同じ意味があり、山から下りて家へとやってくる歳神様に対して、家の中には悪い霊が入らないように玄関や門にしめ縄を飾っています。

しめ縄を子供に説明する時も、神社でしめ縄がある場所は神様がいる場所だと伝えたらよいでしょう。

正月のしめ縄についても、普段は家にいない神様が帰ってくる日だから、神様をお迎えするためにしめ縄を飾ると伝えたら分かりやすいのではないでしょうか。

しめ縄の正しい飾り方


しめ縄の正しい飾り方をご紹介します。

しめ縄は飾りのついていない(ついていても紙垂のみ)ものを指します。

正月飾りとして売られているしめ飾りは、しめ縄に紙垂の他、橙な裏白など様々な飾りがついたものを指し、正確に言うとしめ縄としめ飾りは違います。

しめ縄を飾る場所は神棚になり、一方でしめ飾りは玄関に飾ることがほとんど。

しめ縄を玄関に飾っても良いですが、西日本、東日本の両方を見てもしめ飾りを飾っているご家庭の方が多いと言われています。

しめ縄を神棚に飾る時は、神棚の上の方に紐などで括りつけるようにしましょう。

その際、しめ縄でお札が隠れてしまわないように注意します。

また、しめ縄には向きがあり、一般的には太い方が向かって右側になるように飾りますが、地域によっては太い方が左に来るように飾る場合もあるので、事前に確認しておくのがよいでしょう。

 

しめ縄の種類について!


しめ縄の種類について解説していきます。

先ほどお伝えした通り、しめ縄としめ飾りは正確に言うと少し違うものなのですが、ここではどちらもしめ縄として種類をご紹介していきますね。

ごぼう注連

ごぼうのように細いしめ縄のことで、飾りはついていません。
(紙垂はついています)

神棚や御神木に飾られることが多いタイプになります。

ごぼう注連と前垂れ

ごぼう注連に前垂れと呼ばれる藁がつられているしめ縄になります。

ごぼう注連と同様に紙垂のみ付いたタイプもありますが、橙や裏白などの飾りをつけたものが特に西日本の玄関に飾られることが多いです。

大根注連

ごぼう注連よりも太いしめ縄になります。

左右の太さが違い、太い方が向かって右になるように飾るのが一般的です。

玉飾り

太いしめ縄を輪にしたものに、裏白や橙などの飾りをつけたものになります。

主に東日本の玄関に飾られることが多いタイプです。

輪飾り

細いしめ縄に飾りがついたものになります。

他のしめ縄やしめ飾りに比べて小ぶりで、玄関に飾るにはあまり向いていません。

キッチンやトイレ、お風呂場などの水回りに飾るのがよいと言われています。

しめ縄はいつからいつまで飾るの?


しめ縄はいつからいつまで飾るのでしょうか?

しめ縄は正月飾りの一つであり、門松鏡餅などと同じ扱いになります。

正月飾りは、正月事始めと呼ばれる12月13日から飾ることができますが、現代は25日のクリスマスが終わってから飾り始める方が多いと言われています。

なお、29日は二重の苦しみとなるので縁起が悪いので避け、31日は一夜飾りとなるのでこちらも避けた方がよいでしょう。

しめ縄を外す日は、松の内が過ぎてからになります。

松の内は関東なら1月1日~1月7日、関西では1月1日~1月15日になります。

つまり、お住まいの地域によって飾る期間は変わってくるというわけですね。

一概には言えませんが、関東の周辺や北の地方では関東と同じ1月7日までのところが多く、反対に関西周辺や南の地方では1月15日までのところが多くなります。

しめ縄に飾られる植物の種類は?


しめ縄に飾られる植物の種類をご存知でしょうか。

ここでは、しめ縄やしめ飾りに飾られる植物の種類をご紹介します。

橙(だいだい)

ミカンのようなオレンジ色の果物がついていますが、それが橙です。

橙は実が木から落ちにくいと言われており、何年もの間、木に実がついたままとなることがあるそうです。

そのため、翌年に付いた新しい実と共に古い実もついていることから、子孫繁栄の象徴と言われています。

また、橙の読み方が先祖代々と同じなので、こちらも縁起が良いとされています。

裏白

シダ科の植物で文字通り、葉の裏が白いのが特徴となっています。

白は純粋や心の清さを表すことや、白髪が生える年まで長生きするという意味が込められています。

譲り葉

新しい芽が出ると、それまでの葉が譲るように落葉することから名前が付けられたと言われています。

子孫繁栄や世代交代の意味が込められていると言われています。

 

しめ縄は手作りすることができる?


しめ縄は手作りすることができるのでしょうか?

売られているしめ縄に気に入ったものがない場合や、歳神様のために用意するものだから自分で手作りをしてみたい時は、しめ縄を手作りしてみましょう。

しめ縄の材料は藁です。

しめ縄はその年の収穫前の稲でしめ縄を作るのが正しい方法になります。

しかし、知り合いにお米農家さんがいない場合には、収穫前の稲を手に入れることは難しいのではないかと思います。

収穫前の藁が手に入らない時は、収穫後の稲を使っても大丈夫だそうです。

最近はしめ縄キットが販売されているので、そちらを使ってもよいでしょう。

また、最近は藁よりも手軽に手に入るビニール製の材料が売っています。

本物の藁は管理が難しく、腐ったり虫がわいたりしやすいので、そのようなトラブルを避けたい方はビニール製などを選ぶとよいかも知れません。

ただし、本来のしめ縄とは違い、あくまでもお洒落で今時のしめ縄になってしまうことは否めません。

歳神様をお迎えするために正しいしめ縄を手作りしたいということであれば、やはり藁を用意するのがよいでしょう。

まとめ

しめ縄の意味を子供に分かりやすい説明するには、説明する側が十分な理解をしていることが大事ですよね。

その上で、子供に伝わりやすい言葉に変換して話してあげるとよいのではないでしょうか。

毎年、なんとなく飾っていたしめ縄も、その意味や飾りに使われている植物について知ると、正月の過ごし方も変わる気がします。

また、しめ縄は商品として購入するイメージが強いですが、手作りできることが分かりました。

藁を編みながらその年を振り返ったり、翌年に思いを馳せる時間を持つのはいいですよね。

最近はインテリアアイテムとしても使えるお洒落なしめ縄が増えていますが、しめ縄の本来の意味を考えると、藁を使ったものを飾るのが良さそうです。

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