ミハエル・シューマッハのF1での91勝はまさにアンタッチャブルなレコードで、NPBでの王貞治の868本塁打、金田正一の400勝に匹敵するものだと思っていた。とにかく赤い跳ね馬を駆るシューマッハが強すぎて、セナ逝去後もF1を観続けていた私でさえ興味を失っていたのが事実である。
その暗黒時代をルイス・カール・デビッドソン・ハミルトンが吹き飛ばしてくれた。歴代最多の92勝をあげたのは第12戦ポルトガルGPである。そして第14戦のトルコGPで史上最多に並ぶ7度目の年間チャンピオンを獲得した。今年は鈴鹿の日本GPもなく寂しい1年ではあったが、私の新婚旅行の地であるトルコイスタンブール・パークサーキットでのレースで決めてくれるとは粋な男である。
彼はイギリス・ハートフォードシャー州(東イングランド)スティーブニッジ出身だが、父親がアフリカ系イギリス人ということで差別にもあっていたようだ。イギリスはアジア系にも冷たい。ひどい国である。ジョンソン首相は何となくトランプチックである。武漢風邪仲間であることも共通している。
話がそれた。兎も角、ハミルトンのおかげでF1の興味が続いている。感謝するしかない。
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