この映画をつまらないという人とは友達になれないかな。
・喧しいハリウッド大作の対極に位置する静かな物語。その語り口はサスペンスに満ちていて途中息苦しさまで感じる約3時間の長尺大作。家福とみさきがお互いに(観客にまで)語らなかった(明かさなかった)巨大な闇の部分を告白するところがクライマックス。
・チェーホフの戯曲(ワーニャ伯父さん)を知っていればもっと意味が深く感じられたかもしれない。しかし、人生の残り時間のない私には知らなくても十分。
・音役の霧島れいかってその昔、渋谷のミニシアターで3回観た「運命じゃない人」のヒロインじゃん。全部観終わってから気づいた。
・日本語、英語、韓国語、北京語、台湾華語、タガログ語、マレー語に韓国手話まで飛び出すまさにインターナショナル版。字幕表示ONは必須。
・登場人物みんなタバコ吸い過ぎ。火のついたタバコを車の屋根から上に出す演出にはやや失笑。
・余計なことだが、PG12指定ってだけあって、家族やつきあって間もないカップル向けじゃない作品。