14年間途絶えていた日本出身横綱がまた土俵を去り再び蒙古時代が始まる

稀勢の里の最近の印象は、休んでばかりで勝てない(弱い)横綱、である。先場所、史上最悪の初日から4連敗横綱となった時点ですら引退の時期を逸していると感じたものであった。それを、ただ辞めたくない、というだけで続けていたような土俵で横綱の権威・地位を貶めたことは万死に値する。これはもう普通に引退させてはならないレベルである。双羽黒同様に廃業にせよ、とまでは言わないが、ここまで弱い横綱を誕生させてしまった横綱審議委員会や日本相撲協会にも責任があるよな。ずっと三役でやっていくのだったら、もう少しやれたんじゃないかって思う。結局は2年前の3月場所の2場所連続優勝が最高の晴れ舞台だった。そこの13日目で大怪我してしまい、結果それが引退を早めたのだろう。

個人的には風貌が北の湖に少し似てるようで、嫌いになれない力士だった。ずっと勝負弱かったが2016年と2017年はまさにキャリアハイ。2016年は3度の綱取り挑戦、そして、史上初の優勝なしでの年間最多勝。2017年は優勝次点12回を経て悲願の初優勝、そして待望の横綱昇進へ。2003年1月場所で引退した貴乃花以来14年間も途絶えていた日本出身横綱となった。

横綱としての初の場所となった2017年3月場所は初日から12連勝。新横綱で迎えた場所で初日からの12連勝は1場所15日制始まってからは玉の海と旭富士に並ぶ歴代2位タイの大記録。しかし、13日目に日馬富士に寄り倒された際に左肩を強打負傷し、休場も囁かれたが左肩に大きなテーピングをして強行出場。怪我の状態は深刻であり14日目の鶴竜戦は一方的に寄り切られ、この時点1敗で並んでいた照ノ富士に逆転を許す。

千秋楽には左の二の腕が内出血で大きく黒ずむほど悪化している中で、優勝争い単独トップの照ノ富士との直接対決を迎える。優勝決定戦と合わせて2連勝することが必要な稀勢の里の優勝はほぼ無いと思われたが、本割で左への変化から最後は突き落としで勝利、優勝決定戦ではもろ差しを許して土俵際まで押されたが、体を入れ替えての一発逆転の小手投げが決まって勝利し、奇跡の逆転優勝を決める。今思い出しても熱い。

この優勝は1995年1月場所の貴乃花以来22年ぶり史上9人目の新横綱昇進場所優勝、かつ、1998年7月・9月場所を制した貴乃花以来19年ぶりの日本出身力士の2場所連続優勝である。日本人の誇りであった。

ちょっと長く書きすぎてしまった。OthelloQuestは8級まで上昇、しかしレーティングはさらに下降。もう寝る。

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