オンチェーンデータサービスのクリプトクアントによると、ビットコインの価格がピークに近づく際に注意すべき5つの重要な警告サインがあるという。そして、そのうちの1つの指標がすでに赤信号を示している。
最初の指標は「MVRV比率」で、これはビットコインの時価総額(採掘された全ビットコインの合計)と実現価値(流通中の全ビットコインの最新売却価格の合計)を比較するものだ。クリプトクアントによれば、この比率が3.7を超えると、ビットコインが一時的なピークに達したことを示すことが多いという。
現在、コイングラスのデータによれば、このスコアは2.67を示している。ビットコインのMVRV比率は、2021年2月にビットコインが約6万ドルの歴史的ピークに達した際には7に達した。
恐怖・貪欲指数
次に注目すべき指標は、仮想通貨の恐怖・強欲指数だ。これは市場のセンチメントを測定するものだ。
この指数は100点満点中80に達しており、他の指標と組み合わさると、ビットコインが局所的なピークに近い可能性があるとクリプトクアントは指摘する。
この指数は11月12日以降に80を超え、11月17日と19日には90に達した。これは2021年2月以来で最高値となる。
新たな資金流入
3つ目の指標は、新たな資金の流入量だ。「新たな資金の流入」がなければ、仮想通貨の価格は停滞し、最終的には下落する傾向がある。
クリプトクアントは、ビットコインの実現時価総額の成長チャートが市場に流入する資金量を監視するための理想的なツールだとしており、現在も新たな資金流入が比較的高い水準にあるため、ビットコインは「強気相場」にあると指摘する。
コインデイズ・デストロイド指標
次の指標は、長期間休眠していたビットコインの動きを示す「コインデイズ・デストロイド」指標だ。これは、BTCの長期保有者が積極的に売却しているかどうかを評価するものだ。
クリプトクアントによれば、この指標が1500万から2000万を超えると、ビットコインの価格にとって短期的な弱気シグナルになる可能性があるという。現在、この指標は1510万を示している。
インターエクスチェンジ・フローパルス
最後の指標は、ビットコインのデリバティブ取引所への移動を監視する「インターエクスチェンジ・フローパルス(IFP)」だ。
クリプトクアントは、IFPが依然として強気の構造を示しており、トレーダーがビットコインをデリバティブ取引所に移動させて担保として使用していると語った。ビットコインのIFPは現在73万程度で、上昇トレンドにある。過去の強気相場では、IFPは100万に達し、2023年後半の弱気市場の最深部では20万に沈んだ。。
ビットコインの価格はドナルド・トランプの大統領選勝利以降、新たな高値を記録し続けており、11月19日には9万4100ドルを超えた。
一部のアナリストは、ビットコインにはまだ十分な上昇余地があると考えており、ヴァンエックのデジタル資産研究責任者であるマシュー・シーゲル氏は、来年中にビットコインが18万ドルに達すると予測している。