結構複雑な家庭環境であったようだ。親族とは誰?父親はどうだったの?など下世話な興味ばかりだったが、失踪直前の教室での号泣などはトリガーになっていないだろうか。

NEWSポストセブン
11才の少年はなぜ突然姿を消したのか。大規模な捜索が連日続けられ、時には山中を煌々と照らして行方を捜していたが──解決までには、多くの謎が残されている。
京都・南丹市で3月23日から行方がわからなくなっている安達結希くん(11才)が通っている園部小学校で4月9日、入学式が行われた。保護者に手を引かれ、真新しい通学リュックを背負った新入生が門をくぐっていく。だが、学校を取り巻く空気は、そんな門出を祝う場にふさわしくないものだった。校門の前には制服姿の警察官が立ち、物々しい雰囲気に包まれていた。新入生の保護者が話す。
「学校からは”お子さんをひとりで遊びに行かせないでください”と注意がありました。”不安に思うことがあれば相談を”とも言われましたが、事件なのか事故なのか……正直、不安の正体がわからないのがいちばん怖いです。一刻も早く無事に見つかってほしいと思います」
姿を消した当日朝、結希くんは父親が運転する車で自宅を出た。学校までは約9km、30分ほどの道程だ。午前8時頃に到着すると、グラウンドに隣接する駐車場で結希くんは車を降りた。それが、結希くんの姿が確認された最後だという。
「防犯カメラには父親の車が駐車場を出入りする映像が残っていました。しかし、結希くんが降車したとされる場所は画角の外でした。結希くんは教室に現れず、そのまま行方不明に。校内や周辺の防犯カメラに姿はなく、バスや電車などを利用した形跡もありません。忽然と消えてしまいました。
学校側も、保護者が連絡アプリで事前に送っていた翌24日の欠席届を当日のものと取り違えており、”結希くんがいない”という異変に気づくのが遅れました」(全国紙社会部記者)
正午頃、ようやく学校が保護者に連絡。父親が警察に通報し、捜索が始まった。警察や地元消防団は、4月9日時点でのべ1000人以上が投入され、周辺の山中やため池を捜索した。焼却炉をのぞきこんだり、自宅周辺でスコップを持つ捜査員の姿もあった。
最初に大きな動きがあったのは行方不明から6日後の3月29日。学校から西に約3km離れた山中のガードレール脇で、結希くんの黄色い通学リュックが見つかったのだ。しかし、この発見自体に不可解な点があった。
「この場所は、地元消防団が前日までに何度も入っていたエリアです。捜索に加わった人は”そこにはなかった”と言っている。おまけに、発見の前には雨が降った日があったのに、リュックはほとんど濡れていなかったし、汚れてもいなかった。まるで屋内にあったものが、あとから置かれたように見えたといいます」(捜査関係者)
東京の方に住んでいた母親は、幼い結希くんを連れて実家に戻ってきた
南丹市は、京都市街から車で1時間ほどの場所にある。四方を山々に囲まれ、田んぼと杉林が続く。「るり渓」は国指定の名勝で、1980年代のリゾートブームの名残で温泉やキャンプ場が点在する一方、空き家となったままの別荘も少なくない。「大人でも怖さを感じるような、地元の人でも近づかない林道もある」(近隣住民)ほどだという。
結希くん自身は、活発な少年のようだ。
「明るくておしゃべり好きな、元気な男の子です。虫を捕まえるのが得意で、川や山が遊び場。学校でも、友達と鬼ごっこをして走り回っていたりと、誰とでも仲よくできる子だったようです。ずっとピアノを習っていて、『ゴジラ』のテーマ曲を、クラスで弾いたこともあったと聞きました。ただ、何かに夢中になると、まわりが見えなくなるところがあったみたいです」(児童の保護者)
行方がわからなくなる直前には、こんな出来事もあった。
「終業式の準備のために机や椅子を運んでいたとき、結希くんが図工の授業で作った『粘土のドラゴン』が壊れてしまったそうなんです。結希くんとしては時間をかけてやっとの思いで完成させた力作。ショックで号泣したみたいですけど、その泣き方が普通じゃなかったようで。落ち着かなくて先生に怒られるような面もあって、感情表現が豊かな子ではあったみたいですが。彼の周囲で何か起きていたのでしょうか……」(別の児童の保護者)
結希くんの家は代々続く農家だった。
「広い田畑を持っていて、菊菜と米を手広く作って、かなり蓄えはあったようです。曽祖父は、移住者に土地を貸して肥料を分けてあげたり、いろんな相談に乗ったりする人でした」(別の近隣住民)
結希くんがこの場所に住むようになったのは、小学校に上がる少し前だった。
「結希くんのお母さんは地元を離れ、東京で美容師をしていたんです。その後、知り合った男性と結婚して結希くんを出産。ただ、すぐに離婚したようです。東京の方に住んでいたけどかなり厳しい生活が続いて、幼い結希くんを連れて実家に戻ってきたんです」(前出・別の近隣住民)
それからは、結希くんの曽祖母、祖母、母親の四世代で一緒に暮らしていたという。
「お母さんが近くの工場に働きに出ていたこともあって、主におばあさんが面倒を見ていました。かなり懐いていたようですね。結希くん自身”おばあちゃんと一緒に住んでいる”と周囲に言っていました。結希くんが姿を消してから、おばあさんは涙を流しながら警察や捜索ボランティアに”面倒をかけてごめんなさい。なんとか見つけてください”と謝っていて、悲痛な声に胸が詰まりました」(前出・別の近隣住民)
その家族関係に、最近になって変化があった。
「昨年の暮れに、お母さんが勤務先で知り合った人と再婚したんです。その彼が、結希くんがいなくなったときに小学校まで送っていった父親です。眼鏡をかけていて、髪の長い人でした。春休み中には、結希くんと家族3人で台湾に旅行する計画も立てていたと聞きました。結希くんがいなくなったのはその直前。楽しい家族旅行になるはずだったのに……」(前出・別の近隣住民)
4月9日現在も、捜索範囲は広がり続けている。
「人が入るような場所ではない険しい山道まで捜索されています。7日には、改めて自宅周辺が捜索され、鑑識の姿も確認できました。新たな証拠が見つかったのかもしれません。捜査関係者からは”事件解決の糸口は見え始めている”という声も聞こえていますので、近く多くの謎が一気に解明される可能性もある」(別の全国紙社会部記者)
一日も早く、結希くんが見つかることを祈るばかりだ。
※女性セブン2026年4月30日号

